身長差25㌢の、私と彼。
「…ありがと、結城くん。」
ホッと胸をなでおろして私がそう言うと、結城くんは「どういたしまして」と言葉を返して座席に深く座り直した。
プラス、「いい感じだったのに…」なんてブツブツ呟いてる。
「よかったぁ。どこか連れて行かれて怒られるかと思った…。」
私がそう呟いてため息をつくと、結城くんは隣で「びびりすぎ。」とクスクス笑った。
「あれだな。加野屋さんって、もしかして超がつく怖がり?俺のことも必要以上に怖がるしさ。」
「う、…そうなのかも。」
「お化け屋敷とかも、すっげー怖がりそうだな。」
「お化け屋敷は無理!好き好んで行くとこじゃないよー」
「へえ?加野屋さんと行ったら面白そうだから、今度一緒に行こうぜ。お化け屋敷。」
「面白そうって…。それ、お化けより私の反応楽しもうとしてるでしょ?」
ジト目で結城くんを見ると、目線だけこっちに向けて「まあ、それもある。けど…」と呟いてから、突如とんでもないことを言い始めた。