その恋は甘くて危険【番外編追加済み】
スペシャルコースにはたくさんのケーキがあり、でも1個自体はそれほど大きくない。
ケーキ1つ1つが凝っていて、見た目もとても可愛くてオシャレ。
写真撮っておけばよかったな……
そう思いつつも、手が止まらない。
ケーキを食べると、気持ち悪くなったり、後味が悪かったりするけど、このケーキは全然そんなことないんだよね。
ケーキだけど、さっぱりしてて美味しい。
これなら、何個でも食べられそう……
「クスッ。未珠ちゃん、頬にクリームが付いてるよ?」
「えっ……?」
久我先輩の指摘に一瞬キョトンとした。
でも、意味が分かると、途端に顔が赤くなっていく。
「ど、どこにですか?」
「右頬だよ」
右頬……
ってことは、こっち……?
慌てて探そうとすると、久我先輩が手を伸ばしてきて……
「ここだよ」
私の頬に付いていたらしいクリームを指で拭った。