王子様を落とし穴に落としたら婚約者になりました ~迷惑がられているみたいですが、私あきらめませんから!~
 ライオネルは息を吐き出して頷いた。

 ウォルターの言う通り、態度で示してわからないなら言葉で言い続けるしかない。

 けれど、たまに怒り任せに「お前なんて嫌いだ」と叫ぶことはあるが、改まって嫌いだと言い続けると思うと心が重かった。

(……何と言ってもモモンガだ。あの小動物……傷ついて心臓が止まったりしないだろうな)

 これまでも散々無視したり邪険にしたりしてきたが、さすがに言葉で伝えたらあのエイミーでも傷つくのではなかろうか。

 エイミーが大きな青い瞳に涙をためる姿を想像すると、どうしてか胸が痛む。

(なんであいつは俺のことが嫌いにならないんだろう)

 あちらから嫌いになってくれれば、きっとエイミーも傷つかずに済むのにと、ライオネルはそんなことを考えていた。

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