腹黒執事は、悪役なお嬢様への愛が強め
◈名付けて『愛され系悪役令嬢化計画』でございます。

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早起きは苦手だ。

毎朝毎朝、うちで働く使用人がかわりばんこで起こしにきては盛大にため息をつかれるけど、そう簡単にはベッドから出る気になれないんだからしょうがない。

だから学校へ行くのは、車送迎にもかかわらずいつもギリギリ。


平日でもそんな調子なのだから、休みの日ならなおさら。



「お嬢様、朝でございますよ」



どこか誰かのそんな声が聞こえた気がするけど、まあ当然無視。



「本日も良い天気です」



カーテンを開ける音がして、光が差し込んでくる。

眩しい……

私は寝ぼけ半分で掛け布団を頭の上までかぶって、光を遮断する。



「お嬢様」



普段なら皆いったん諦めて出て行く頃なのに、今日の目覚まし担当は何だかしつこい。

布団をかぶったまま無視を決め込んでいると、ぎしりとベッドの軋む音がした。



「お嬢様、朝です。起きてください……十秒以内に起きなかったら脱がせますので、そのつもりで」


「起きてるわよ!!」




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