生徒会は私を狙っていた!?
「だって…見つけた瞬間行くこと決めたから」



自分の軽率さに恥ずかしくなって下を向きながら言い訳をする。




「結芽らしいといえばらしいけどね…」


「流石に知らなかったとは思わなかったな…」



もっとちゃんと調べとけばよかった、とは思うけど調べてもきっと行くってなったよね…?



「まぁまぁ!向こうでは元気に過ごすよ!」



「友達できるかしら…」




お母さんもお父さんも、桜丘学園に翔君がいることは知らない。

言ったらきっとそんな理由ではダメ!と言われてしまうから秘密にしてるんだ。

まだ心配が尽きない、とでも考えてそうな2人に心のなかで大丈夫だよと返事をする。



忘れてた!とでも言うかのように手を打ってお母さんが私に何かを差し出す。



「桜丘学園に行くならこれを持っていきなさい。」



「なにこれ、、、?」


お母さんが持つ箱の中にはたくさんのメイク道具と、少し乱れ気味な黒髪のウィッグ、めがねが入っている。

何でこんな大量のメイク道具とウィッグが必要なんだろう…?
めがねに至っては、私別に目は悪くないのにな…?


「いい?これでできるだけ顔を地味にして学校に通うなさい。」



「ええっ、なんでわざわざそんな事を…?」



わざわざ地味に見せなくっても下からそこまで派手な顔ではないし…




「結芽は可愛いからな…襲われないとは限らない」

「しかも天然だからね…狼に食べられちゃいそう」



…?二人して何を言っているんだろう
食べられるとか、襲われるとか、
でもーー

 

「私は強いから大丈夫だよ!それに私は可愛くないし!」
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