辺境騎士団のお料理係!~捨てられ幼女ですが、過保護な家族に拾われて美味しいごはんを作ります~
 彼は、気づいている。エルが、ここにいてもいいのかどうか迷っていることを。

 まだ子供だし、騎士団の役には立てないし、辺境伯家のためにも役立てない。そんな自分が、ぬくぬくとここで暮らしていていいのかをひそかに迷っていた。いずれ追い出されるだろうとも思っていたし。

 三兄弟にもロドリゴにも気づかれていないつもりだったのに。

「いいですね、それ。父上、そうしましょうよ」

 と、横からラースの援護に入ったのはメルリノである。彼もまたスープの味見をしてからうなずいた。

「ここで暮らしている者は、全員お手伝いするのが基本でしょう? 僕もハロンも、小さな頃からできることはしていたし、いい考えだと思います」

 まず、子供達に与えられるのは、洗濯物を畳むことだそうだ。シーツは、二人で力を合わせて畳む。そして、綺麗になったシーツをそれぞれの部屋に配達するのだ。

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