どうやら私、推しに推されてるみたいです…。

「凪音くんってば、本当に誰にでも優しいよね。昨日も階段で落ちそうになったの助けてくれたし。それに、仲良くなりたいって言ってくれたのも嬉しかったな」

いつもの推しトークに私が花を咲かせていると、胡桃ちゃんはおもむろに口を開く。

「あのさ、芽結。確かに筧って、皆に優しいタイプではあるけど、クラスの女子のこと、苗字で呼ぶでしょ?名前呼びって芽結だけなんじゃない?」

瞳をキラキラさせる彼女に対して。

「そうかな?まぁ、確かにクラスの女子はそうかもだけど、他のクラスの子とか名前で呼ぶ子もいるんじゃない?」

私は首を傾げながらそう言い放った。

「…まぁ。そう言われると、私が知らないだけかもしれないけど…でもなぁ〜」

まだ何か引っかかるのか、胡桃ちゃんは「絶対、芽結のこと…」と何やらブツブツ呟いている。

「あ…!そう言えば、昨日SNSで、SAISONのライブ情報見たよ」

私は苦笑いを浮かべつつ、話題を変えようと胡桃ちゃんの好きなアイドルグループについて話を切り出した。

「…!!そうなのよ〜!ようやく公式から発表あってね〜。もうファン大歓喜。てか、芽結もチェックしてくれてたんだ。嬉しい…!」
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