love or die~死亡フラグ回避は恋愛ありえない幼なじみと×××せよ!~
 3日前に戻った後、そのまま過ごしていれば、先輩に屋上に呼び出されて告白されるのは分かっていた。
 先輩に呼び出された日、私は家の用事を理由に断る。その日、何が起こるのかは分かっていたし、キスはクリアしたものの、胸を触られれば、また死ぬのだ。
 今のところ、先輩とのこれからのために「胸を触られる」をクリアするつもりはない。

 私は先輩を避けるようになり、先輩とは少しずつ疎遠になる。
 それにより日々はつづがなく過ぎていく――――
 かのように思った。

 先輩と疎遠になったことで、甲斐と過ごす時間が増えた。そして、甲斐の友達との接触機会も再び増える。
 私と甲斐は、バスケ部とサッカー部で部活が違うけれど、終わりの時間が重なることも多いので、部活の友達同士でまとまって帰ることが多い。

 友達といるときの甲斐は、バカ話をして楽しそうだ。
 しばらく前まで友達といるときに、私が通りかかるとスルーされることも多かったのに、最近は声をかけてくる。どんな心境の変化か分からない。

 部活がない日も、「美玖、一緒に帰ろうぜー」と軽いノリで声をかけてくる。周りの目線は気にしないようだ。
 死なれたらイヤだから見張っているんだろうな、と思った。
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