love or die~死亡フラグ回避は恋愛ありえない幼なじみと×××せよ!~
「何したの?私としてないこと」
「分かんねぇ、国境超えたとか?とりあえず。今度は美玖に一緒に来てもらう」
そう言って私の顔を伺うのだ。色素の薄い明るい瞳がこちらを見る。私にも仕事があるし、何なら今は忙しいのだけれど。
甲斐の目がアリ?と聞いている。
「いいよ、甲斐が死ぬよりマシ」
私は帰ろう、と言って甲斐の手を取った。
「愛を感じちゃうなぁ」
と甲斐は茶化してくるけれど、嬉しそうではある。
甲斐が嬉しいなら、まあいっか、と思った。
今帰るのは、一緒の家だ。
このルールがいつまで続くのか、あるいはまた更新されるのか分からない。
けれど、多分、甲斐とは一緒にいるのだと思う。
甲斐とずっと一緒にいれますように。
いまだにしつこく望んでいるのだから、その望みくらいは自分で叶えよう。
End.