カエル化姫は愛されたい、偽俺様王子は愛したい~推し活女子と天然一途男子は最強夫婦~
しばらく見ていると、スルスルと溶けるように消えていくけれど、私に触れたことで、瑠璃也にもやがついてしまうのは、衝撃的だ。
一般の人はどこかに黒いもやを持っていて、サロンに来る人は大抵それが自分で取りにくくなっている場合が多い。
「マッサージでその黒いもやを払ってあげるのが、私たちの役割」
とママは言っていた。
これまで、瑠璃也に黒いもやがついたのを見たことはない。瑠璃也の周りの空気はいつもクリアだ。綺麗だったのに、なんで、と思う。
「瑠璃也、大丈夫?」
と私が聞くと、
「何が?」
と目を丸くして聞いてくるのだった。
「何でもないよ、おやすみ」
と言うに留めるけれど、自分のもやが瑠璃也に移行するのを初めて見て、日埜静馬の言っていたことを思い出す。
日埜家以外との婚姻は、遅かれ早かれ終わりが来る。私といることで、瑠璃也に災いが行く?そんなことが本当になるのだろうか。
日埜静馬の話を信用するわけではなかったけれど、ママとの間でしか語っていない、黒いもやのことをもし知っているとしたら、ただのでたらめだとは思えない。
どうしても、水樹家の力について気になってしまった私は、翌日、瑠璃也の大学に行くことにした。
一般の人はどこかに黒いもやを持っていて、サロンに来る人は大抵それが自分で取りにくくなっている場合が多い。
「マッサージでその黒いもやを払ってあげるのが、私たちの役割」
とママは言っていた。
これまで、瑠璃也に黒いもやがついたのを見たことはない。瑠璃也の周りの空気はいつもクリアだ。綺麗だったのに、なんで、と思う。
「瑠璃也、大丈夫?」
と私が聞くと、
「何が?」
と目を丸くして聞いてくるのだった。
「何でもないよ、おやすみ」
と言うに留めるけれど、自分のもやが瑠璃也に移行するのを初めて見て、日埜静馬の言っていたことを思い出す。
日埜家以外との婚姻は、遅かれ早かれ終わりが来る。私といることで、瑠璃也に災いが行く?そんなことが本当になるのだろうか。
日埜静馬の話を信用するわけではなかったけれど、ママとの間でしか語っていない、黒いもやのことをもし知っているとしたら、ただのでたらめだとは思えない。
どうしても、水樹家の力について気になってしまった私は、翌日、瑠璃也の大学に行くことにした。