カエル化姫は愛されたい、偽俺様王子は愛したい~推し活女子と天然一途男子は最強夫婦~
 部屋に戻った後で、日埜静馬には、
「日埜家行くのは難しいです。できれば、違う方法はありませんか?」
 と連絡する。

「じゃあ、大学で待ち合わせしましょう」
 と言われて了承した。

 その夜、ママの夢を見た。
 ママは後ろ姿で、トレードマークのポニーテールがゆらゆら揺れる。

 私は何度もママを呼ぶ。けれど、絶対に振り向いてくれない夢だ。
 どれだけ声をかけても、振り向いてくれなくて、最後には黒いもやがママを覆い隠してしまう。

「ママ、置いてかないで!」
 私は自分の叫び声で目を覚ました。
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