双子アイドルは俺様暴走族!
☆☆☆

昨日と同様に丸本ジィジに家まで送ってもらったあたしは、着替えをしてからすぐにハジメにメールを作った。
《ツインズ超わがまま! なんとか付き人を辞めることってできないかな?》
その文章を送り、一階へと下りていく。

ダイニングからはすでに夕飯の良い匂いがしてきている。
「わぁ、おいしそう」
ダイニングへ入ると、テーブルに見たことのないようなスープが完成していた。
「今日はフカヒレスープよ」

お母さんがニコニコしてそう言う。
「へぇフカヒレかぁ……」
と、言ってから……待てよ?
と、首をかしげた。

「ちょっと待ってお母さん。これってまさか……」
「そうよ! 今日も素敵な食材を沢山もらっちゃったの!」

そう言い、嬉しそうに飛び跳ねるお母さん。
またか!!
ガクッと肩を落とすあたし。

昨日に引き続き平野家はうちの家に貢物をしていたらしい。
ってか、これって完全な人身売買じゃないの!?
「ちょっともう、受け取らないでよそういうの!」
「どうして? 毎日豪華なものが食べられるのに……」

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