双子アイドルは俺様暴走族!
2人とも来てくれたんだ……。
その事実に、ジィンと胸が熱くなる。
晴は絶対来ないと思っていた事を、ひそかに心の中で謝罪する。
「平気か?」

晴があたしの手首を覗き込んでそう言った。
「このくらい、大丈夫だよ」
「無理、してない?」
圭も心配そうな表情を浮かべている。

「全然無理なんてしてな……」
そう言いかけた時、自然と涙がこぼれていた。
あれ?
なんだこりゃ。

自分でもよく理解できなくて、止まらない涙にうろたえる。
すると、フワッとあたしの頭を晴の大きな手が包み込んだ。
「好きなだけ泣けばいい」

「あ……れ? なんでだろうね? おかしいなぁ……」
あたし平気だったのに。
なにもされていないのに。
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