語彙力ゼロなアドレナリン女子は、ダウナーなイケボ男子をおとしたい
 しゅるりと、衣服を脱ぎ捨てていき、
「いい?」
 と聞かれたので、頷くけれど、いざそのときになると、さすがの私も少し怖くなる。

 筋肉は落ちたというけれど、まだ鍛えていた名残が残っていて、尊敬の念とライバル心とがない交ぜになって、つい身体をまじまじと見てしまった。

「いい身体」
 と言えば、見んなよ、と照れた顔をして私の足の間に身体を滑りこませてくる。

「子ども?」
 と聞いたら、首を横に振るのだ。

「バカ、順番が違う」
 と翡翠は生真面目に言って、それをつけていく。
 とはいえ、しっかりと準備しているあたり、やっぱり何にもないは信用できないと思った。
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