シテくれないわたしの彼氏~モンスターバトル~
学校の休みの日に手をつないで公園デートをしたあと、カフェ休憩をして軽く話をする。当たり障りのないデートの中で若槻は果敢にも手をつないできた。拒絶する気にもなれないので成り行きに任せてしまう。
たぶん、これって普通のデートなんだと思う。こんな経験をしたことがなかったせいで、とても新鮮だった。
「手をつなぐの初めて」
と私が言えば、
「子どもの頃に大人とつないだ経験も?」と言う。
そういうのと、これは違うんじゃないの?と思うけれど、「多分あったかもしれない」と答えた。
「子どもと大人が繋ぐのと、オレは変わんないって思ってます。触れたい感覚って根源的なもんだと思います」
と若槻は言う。
「でも、村瀬さんと手を繋ぐのには、付加価値があるって思います」
「付加価値?」
「ときめきます」
若槻は何のてらいもなく、言った。
「はあ」
こっちが恥ずかしくなる。
なんていうことなく行動するのが不思議で「やっぱり、慣れてる?」と聞けば、「まったく。ほとんど経験ないっす」と言うのだった。
裏表もないようなスポーツ青年といった容姿なのに、ときどきギョッとするほど距離を詰めてくるので、驚く。
その日もデートの終わりに、Googleマップを見せて「一人暮らししてるんで遊び来てください」と自分の家を教えてくるのだった。
下心?
友達としてのフランクさ?
私にはどっちとも判断がつかない。
なので、私は友達の元町ゆうかに相談することにしたのだ。
たぶん、これって普通のデートなんだと思う。こんな経験をしたことがなかったせいで、とても新鮮だった。
「手をつなぐの初めて」
と私が言えば、
「子どもの頃に大人とつないだ経験も?」と言う。
そういうのと、これは違うんじゃないの?と思うけれど、「多分あったかもしれない」と答えた。
「子どもと大人が繋ぐのと、オレは変わんないって思ってます。触れたい感覚って根源的なもんだと思います」
と若槻は言う。
「でも、村瀬さんと手を繋ぐのには、付加価値があるって思います」
「付加価値?」
「ときめきます」
若槻は何のてらいもなく、言った。
「はあ」
こっちが恥ずかしくなる。
なんていうことなく行動するのが不思議で「やっぱり、慣れてる?」と聞けば、「まったく。ほとんど経験ないっす」と言うのだった。
裏表もないようなスポーツ青年といった容姿なのに、ときどきギョッとするほど距離を詰めてくるので、驚く。
その日もデートの終わりに、Googleマップを見せて「一人暮らししてるんで遊び来てください」と自分の家を教えてくるのだった。
下心?
友達としてのフランクさ?
私にはどっちとも判断がつかない。
なので、私は友達の元町ゆうかに相談することにしたのだ。