シテくれないわたしの彼氏~モンスターバトル~
隙をみせたら危険
悠長なことを思っていたら、休日の夕方、若槻がバイト先に来る。注文を取りに行きたくはなかったけど、他の人は手が空いてあかったので、私が行くことになった。
「答えでました?」
と聞かれた。
「付き合えません」
と言ったのだけど、「そういうと思ってました」と軽く返された。
「生理的に無理、顔が無理とかですか?」
綺麗に日焼けした肌をした、裏表のないようなスポーツ青年。
若槻の印象はそんな感じだ。意思表示のハッキリとした黒目がちの目をしている。
「無理とかじゃないけど、付き合えない」
「じゃ、お試しにデートしませんか?」
と言われた。断ったはずなのに、新たな提案を受けるので、困ってしまう。
「あの、付き合えないんで」
「付き合えなくても、デートは出来ますよね」
「そういう感覚が普通?」
「オレも今初めて考えました。経験ないけど、このまま引き下がるのももったいないんで」
「もったいない?」
「ひょっとしたら、1%くらいでも付き合える可能性があるなら、チャンスを逃すのはもったいないっすよ」
「可能性があるなんて言ってませんけど」
「ないですか?0.5%も?」
「れ、0.5%くらいはあるかもしれないけど」
「じゃあ、デートしてください」
グイグイと言われて、何を言ってもすっかり若槻のペースに巻き込まれてしまう。
これほどストレートなアプローチを受けたことがないからだと思う。
「1回だけなら」
と答えたときには、これが若槻の作戦通りだったのだと気付いた。
「答えでました?」
と聞かれた。
「付き合えません」
と言ったのだけど、「そういうと思ってました」と軽く返された。
「生理的に無理、顔が無理とかですか?」
綺麗に日焼けした肌をした、裏表のないようなスポーツ青年。
若槻の印象はそんな感じだ。意思表示のハッキリとした黒目がちの目をしている。
「無理とかじゃないけど、付き合えない」
「じゃ、お試しにデートしませんか?」
と言われた。断ったはずなのに、新たな提案を受けるので、困ってしまう。
「あの、付き合えないんで」
「付き合えなくても、デートは出来ますよね」
「そういう感覚が普通?」
「オレも今初めて考えました。経験ないけど、このまま引き下がるのももったいないんで」
「もったいない?」
「ひょっとしたら、1%くらいでも付き合える可能性があるなら、チャンスを逃すのはもったいないっすよ」
「可能性があるなんて言ってませんけど」
「ないですか?0.5%も?」
「れ、0.5%くらいはあるかもしれないけど」
「じゃあ、デートしてください」
グイグイと言われて、何を言ってもすっかり若槻のペースに巻き込まれてしまう。
これほどストレートなアプローチを受けたことがないからだと思う。
「1回だけなら」
と答えたときには、これが若槻の作戦通りだったのだと気付いた。