シテくれないわたしの彼氏~モンスターバトル~
「村瀬さんが欲しいのは……。イメージ自体がとても難しいけど。例えば、勢いにまかせて身体を重ねるとか、そういうこと?」
「岸井さんに勢いはないよね?しなそう」
彼は頷いた。
「そういうのが欲しければ、今のオレには無理だと思う」
「今?」
「今は、この凪を気に入っているし、欲に流されて痛い目を見たくはないから。でも」
フラれる?と思った。
でもそうじゃなかった。
「欲がないかといえば、そうじゃない。村瀬さんに触れたいとは思う」
絡めた指を少し動かす。
「もっと興奮して、強引に奪うように求めて欲しい。そう言われたこともあったよ」
「あんまり、聞きたくない話かも」
「でも、それはカピバラに生肉を食べろって言ってるようなもので。無理があると思う。遺伝子に刻まれた食性が違うんだから」
「もし逆なら。興奮しないで、優しくソフトになら、求めるの?」
彼の人差し指が私の唇をゆっくりとなぞる。
そして、口唇の間から少しだけ人差し指を差し込んできた。
何をされたのか分からないまま、私は彼の目を見る。静かな目だけれど、その奥にはチラチラと青い炎のような揺れが見えた。
「岸井さんに勢いはないよね?しなそう」
彼は頷いた。
「そういうのが欲しければ、今のオレには無理だと思う」
「今?」
「今は、この凪を気に入っているし、欲に流されて痛い目を見たくはないから。でも」
フラれる?と思った。
でもそうじゃなかった。
「欲がないかといえば、そうじゃない。村瀬さんに触れたいとは思う」
絡めた指を少し動かす。
「もっと興奮して、強引に奪うように求めて欲しい。そう言われたこともあったよ」
「あんまり、聞きたくない話かも」
「でも、それはカピバラに生肉を食べろって言ってるようなもので。無理があると思う。遺伝子に刻まれた食性が違うんだから」
「もし逆なら。興奮しないで、優しくソフトになら、求めるの?」
彼の人差し指が私の唇をゆっくりとなぞる。
そして、口唇の間から少しだけ人差し指を差し込んできた。
何をされたのか分からないまま、私は彼の目を見る。静かな目だけれど、その奥にはチラチラと青い炎のような揺れが見えた。