金髪くんの一途な愛
何気なく言ったら、
男の子が私の方をじっと見ていた。
「……な、なんですか?」
「言っとくけど、
今朝は、キミの顔がちょっとかわいいなと思って声かけただけだから。それだけ。
勘違いでね」
「……は?」
「好きになられても困るんだよね」
キラキラと光る金色の髪が揺れる。
たしかに、その顔に見惚れはしたけど…
「俺、心に決めた人がいるからさ」
男の子は照れたように言うと、釘を刺すように『だからごめんね』と強めに言ってきた。
……えぇっと
鈴原日菜、
人生で初めて、告白してもいないのにフラれたようです。
……いや、なんで!?