美魔男の完璧な仕事に心が溺れる


「やっぱりそこなんだ…
 パパ達がボディガードを付けるくらい心配してる事って」

 翔は頷く事はせずに、でも、ちょっとだけ肩をすくめる。

「ま、俺的には初恋の相手に再会するみたいな純愛に縁がないから、二人の気持ちに寄り添うみたいな事はできないけど、でも、その人にどうしても会いたいんだろ?」

「どうしても…って言われると、それはよく分からない」

 翔はそんな沙羅の言葉に少しだけ口角が上がった。

「会わなくていいんだったら、それに越したことはないけど」

 沙羅は少し考える。とにかくこのボディガードの存在が強烈過ぎて、龍也君への想いが霞んでしまっている。以前ほどの会いたくてたまらないという気持ちではないのかも…

「パパ達がそんなに心配してるのなら、会わなくてもいい…かな」


< 53 / 254 >

この作品をシェア

pagetop