【完結】ぶらっでぃ☆ふぃあんせ!!~幼馴染の男の子が実は双子のヴァンパイアで溺愛されてます~

カイくんママ


 私達は三人で庭のブランコに乗っている。
 ポカポカした春の陽気に、心地の良い風。
 お花がいっぱい、いい香り。
 右を向けばカイトくんが微笑んでくれて、左を向けばカイリくんが笑って肩にもたれてくる。
 二人とも、まつげ長くて目がキラキラだよ~顔が整いすぎ!

 幸せな時間……。
 でもこのブランコに乗ってたら、幼稚園の頃を思い出した。

「雛菊……?」

 両隣の二人が心配そうに私の顔を覗き込む。

「卒園と同時に二人が……カイくんが、いなくなっちゃって……寂しかったよ」

 ポロッと涙がこぼれちゃった。
 このお屋敷からカイくんがいなくなって、私は毎日泣いちゃった。
 
「ごめんね、俺もすごく寂しかった」

「俺もだよ。もう絶対に離れないから」

「うん……」

「可愛い雛菊。大好きだよ。待っててくれてありがと」

「私も大好き。二人とまた会えて嬉しい」

「絶対、俺らが幸せにするからね」

「うん……私も……ブラッディ・フィアンセだっけ? 頑張るね」

 二人が涙にキスするように、頬にキスをしてくれた。
 朝に出会ったばかりなのに、私はもう二人から離れられないって思うし離れたくないな。

「まぁ~!! ひなちゃん、いらっしゃい!」

「えっ、あ、カイくんのママさん!」

 声をかけられた方を見ると、カイくんのママが笑顔でこちらへ歩いてくる。
 わぁ~素敵なスリットの入った真っ赤なドレスを着て長い黒髪がキレイ!
 女優さんみたいだよ。幼稚園の頃から変わってない!!
 私は慌てて立ち上がった。

「あら、いいのよ。座ったままで」

「いえ、お久しぶりです。お邪魔してます」

「まぁ~可愛らしいレディになって、うちの子達から、がっつかれてない? 驚かせちゃってごめんね」

 立ち上がった私の両隣に立ったカイくん達は、すぐに私と手を繋いだ。
 お、お母さんの前なのにぃ……だ、大丈夫かな。
 
「がっついてるわねぇ~ちょっとひなちゃん大丈夫??」

「は、はい!!」

「母さんがそういうことを言うと、雛菊が困るんだっつーの」

「そうだよ。俺達やっと会えて楽しい時間を過ごしてるんだから邪魔しないでよ」

「おほほほ。邪魔しちゃったわね。ひなちゃん。ママに連絡して7時からパーティーにするわね。お父さんもいらっしゃるって」

 え! あ、そうか今日は早く帰ってくるって言ってた。

「カイくん達のお父さんは……?」

「ちょっと今、あちらの世界を離れるわけにはいかなくてね。今日はいないのよ。でも息子をよろしくって伝えてくれと言われたわ」

「こ、こちらこそ!」

 手を繋がれたまま、私はぺこぺこ頭を下げた。

「おほほほ、娘ができるなんて嬉しいわ~~じゃああとでね」

 む、娘……!!
 ブラッディフィアンセ……ゆくゆくは二人と、結婚。
 二人を見上げると二人とも照れてもいないし、当然って顔してる。

「じゃあ、パーティまで部屋でゲームでもしようぜ」

「いいね」

「わー! 私もゲーム大好きだよ!」

 二人の溺愛に私も慣れていかないと、心がもたないよね!

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