夫婦ごっこ
きっと言えるときが来るとしたら、それはお別れのときだろう。義昭と決別する覚悟をつけて、できれば義昭には他に本音で話せる人を見つけてもらって、そうして別々に生きていく道が決まったなら、そのときは餞別に告白をしてやればいい。そんな悲しい未来を想像して奈央はまた泣きそうになった。
たかだか恋でこんなに後ろ向きになっている自分にひどく嫌気がさす。失恋なんて世の中に溢れきっている出来事だろうに、それに振り回されている自分が滑稽に思えた。本当に馬鹿みたいだ。
それでも奈央は馬鹿になるくらい義昭を好いてしまったのだ。頭で考えてもどうにもならない。心が勝手に動いてしまう。義昭には誰よりも心を開いていたからか修平のとき以上に心が乱される。まともな思考じゃないとわかっていても今の奈央に軌道修正する力はなかった。
結局、義昭の言葉に甘えて、奈央はその後もどっちつかずの状態で過ごした。義昭は約束通りいつも通りでいることを貫いてくれて、奈央のおかしな態度には触れず、普通に話しかけ、笑いかけ、奈央を気遣ってくれたのだった。
たかだか恋でこんなに後ろ向きになっている自分にひどく嫌気がさす。失恋なんて世の中に溢れきっている出来事だろうに、それに振り回されている自分が滑稽に思えた。本当に馬鹿みたいだ。
それでも奈央は馬鹿になるくらい義昭を好いてしまったのだ。頭で考えてもどうにもならない。心が勝手に動いてしまう。義昭には誰よりも心を開いていたからか修平のとき以上に心が乱される。まともな思考じゃないとわかっていても今の奈央に軌道修正する力はなかった。
結局、義昭の言葉に甘えて、奈央はその後もどっちつかずの状態で過ごした。義昭は約束通りいつも通りでいることを貫いてくれて、奈央のおかしな態度には触れず、普通に話しかけ、笑いかけ、奈央を気遣ってくれたのだった。