夫婦ごっこ
そのまましばらくは自分の想いを伝えるように義昭にきつく抱きついていた奈央だが、義昭の胸に顔を寄せて彼の心音を聞いていれば、次第に心が落ち着いてくる。想いを伝えたい焦燥感よりも、彼に包み込まれる安心感のほうが大きくなって、自然と体の力が抜けていく。そうして静かに義昭に身を預けていれば、徐々に睡魔が襲ってきた。もうこのまま眠ってしまいたい。義昭は昨日も一昨日も眠そうにする奈央をすぐに寝かせてくれたから、今日もそろそろ解放してくれるだろう。そう思っていた奈央だが、予想に反して義昭は奈央を眠りから冷ますようにして抱き起してきた。
「奈央さん。ごめん。眠いと思うけどちょっとだけ聞いて?」
「え? うん」
「明日、少し用事があるから午後から出かけてくるね。すぐに帰ってくるから奈央さんは家で待っててくれる?」
明日は奈央が告白してから最初の休日だ。平日ですらスキンシップがすごいのに、休日に二人で一日中一緒にいたらどうなってしまうのだろうと思っていたから、出かけるというその言葉に奈央は拍子抜けしてしまった。一人残されることに淋しさを覚えないわけでもないが、過剰な接触は奈央の心臓に負担をかけかねないからちょうどよかったかもしれない。家で一人で過ごせば、今の状況ともしっかりと向き合えそうだ。
「わかった」
「絶対だよ? ちゃんと家で待っててね?」
「うん、いいよ?」
「ありがとう、奈央さん。聞いてほしかったのはそれだけ。眠いのに起こしてごめんね? もう寝ようか」
「うん」
義昭の腕の中に入り、彼のぬくもりに包まれてしまえば、またすぐに睡魔が襲ってきて、奈央はあっさりと眠りに落ちた。
「奈央さん。ごめん。眠いと思うけどちょっとだけ聞いて?」
「え? うん」
「明日、少し用事があるから午後から出かけてくるね。すぐに帰ってくるから奈央さんは家で待っててくれる?」
明日は奈央が告白してから最初の休日だ。平日ですらスキンシップがすごいのに、休日に二人で一日中一緒にいたらどうなってしまうのだろうと思っていたから、出かけるというその言葉に奈央は拍子抜けしてしまった。一人残されることに淋しさを覚えないわけでもないが、過剰な接触は奈央の心臓に負担をかけかねないからちょうどよかったかもしれない。家で一人で過ごせば、今の状況ともしっかりと向き合えそうだ。
「わかった」
「絶対だよ? ちゃんと家で待っててね?」
「うん、いいよ?」
「ありがとう、奈央さん。聞いてほしかったのはそれだけ。眠いのに起こしてごめんね? もう寝ようか」
「うん」
義昭の腕の中に入り、彼のぬくもりに包まれてしまえば、またすぐに睡魔が襲ってきて、奈央はあっさりと眠りに落ちた。