夫婦ごっこ
初デートの場所は奈央のリクエストでゲームセンターにしたのだが、こういうところで遊ぶのは初めてで随分とはしゃいでしまった。ずっとやってみたいと思いながらも、一人では入りづらくてできなかったゲームがたくさんあって、奈央は義昭のことなどお構いなしで引っ張り回していた。
「手を繋いで正解でしたね。奈央さんすぐどこかに行こうとするんだから」
義昭から言われて、自分が随分と自由に行動していたことに気づいた。いつも誰かといるときは気を遣う側に回ることが多いのに、義昭と一緒だと自然と素の自分になってしまうらしい。こんな行動をしてしまったら、義昭が引率の先生気分になっても無理ないだろう。
「あー、はは。すみません。普段は人前でこんなに自由に振る舞ったりしないんですけど。どうも生方さんの隣は安心感があるからか、つい素で過ごしちゃって。これじゃあ、子供扱いされて当然ですね」
「いいえ。はしゃいでる奈央さん、かわいくていいと思いますよ。今までずっとそういうふうに過ごせなかったんでしょう? 奈央さんの好きに振る舞っていいんです。やりたいことも全部やればいい。ちゃんと付き合いますから」
義昭が提案している二人の関係とはこういうことなのだと今になって理解できた。お互いがつらいときに助け合える関係くらいにしか思っていなかったがそうではない。そんな傷を舐め合うような関係なんかじゃない。二人が自分らしくいられて、楽しいことも苦しいこともすべて共有し合えて、互いに支え合うことのできる、そういう本当の家族になろうとしているのだとわかった。
「生方さん……なんか生方さんが一緒に過ごそうって言ってくれた意味、今ようやく本当に理解できた気がします。素でいられるのってすごく楽ですね。とても息がしやすい」
「はい。私も奈央さんの隣だととても息がしやすいです。自然体でいられます」
「同じですね。私、生方さんとなら家族になれるかもって思いました」
「奈央さん……私もあなたとなら家族になれると思ってますよ。でも、焦らなくていいですからね。ゆっくり考えてください」
「手を繋いで正解でしたね。奈央さんすぐどこかに行こうとするんだから」
義昭から言われて、自分が随分と自由に行動していたことに気づいた。いつも誰かといるときは気を遣う側に回ることが多いのに、義昭と一緒だと自然と素の自分になってしまうらしい。こんな行動をしてしまったら、義昭が引率の先生気分になっても無理ないだろう。
「あー、はは。すみません。普段は人前でこんなに自由に振る舞ったりしないんですけど。どうも生方さんの隣は安心感があるからか、つい素で過ごしちゃって。これじゃあ、子供扱いされて当然ですね」
「いいえ。はしゃいでる奈央さん、かわいくていいと思いますよ。今までずっとそういうふうに過ごせなかったんでしょう? 奈央さんの好きに振る舞っていいんです。やりたいことも全部やればいい。ちゃんと付き合いますから」
義昭が提案している二人の関係とはこういうことなのだと今になって理解できた。お互いがつらいときに助け合える関係くらいにしか思っていなかったがそうではない。そんな傷を舐め合うような関係なんかじゃない。二人が自分らしくいられて、楽しいことも苦しいこともすべて共有し合えて、互いに支え合うことのできる、そういう本当の家族になろうとしているのだとわかった。
「生方さん……なんか生方さんが一緒に過ごそうって言ってくれた意味、今ようやく本当に理解できた気がします。素でいられるのってすごく楽ですね。とても息がしやすい」
「はい。私も奈央さんの隣だととても息がしやすいです。自然体でいられます」
「同じですね。私、生方さんとなら家族になれるかもって思いました」
「奈央さん……私もあなたとなら家族になれると思ってますよ。でも、焦らなくていいですからね。ゆっくり考えてください」