夫婦ごっこ
そして、月日はさらに流れ、二人の間に遠慮がほとんどなくなり、すっかり夫婦らしくなってきた頃、奈央は迷いながらも義昭にある相談を持ちかけた。
「義昭さん。ちょっとご相談があって……」
「何ですか?」
「次、謎解きイベントに参加するときに同僚も誘っていいですか? 実は義昭さんに会わせろってずっと言われていて……」
プライベートでも交流があるくらい仲のいい同僚から、結婚相手をちゃんと紹介しろとずっと催促されていた。ごっこだったこともあって、結婚するまでは義昭のことは一切話していなかったから、急な結婚報告で心配をかけてしまったらしい。本当にちゃんとした相手なのかと幾度も問われて、そのたびに大丈夫だと返していたのだが、奈央が言うだけではどうにも納得してくれないようなので、とうとう義昭に泣きつくことになってしまった。二人の関係がごっこである以上、あまり多くの人と関りを持つのは避けたほうがいいと思っていたのだが致し方ない。
「いいですよ。そんなことで遠慮しないでください」
「だって、紹介する人が増えたら、負担になるじゃないですか。ごっこがばれたらいけないし」
「そんな心配はいりませんよ。大丈夫。僕たちはもうどこからどう見ても普通の夫婦にしか見えません。いつもの二人を見せればいいだけです。ね?」
「うん……ありがとう、義昭さん。でも、無理はしなくていいですからね」
「はい。大丈夫ですよ。奈央さんの同僚に会えるの楽しみにしています」
「義昭さん。ちょっとご相談があって……」
「何ですか?」
「次、謎解きイベントに参加するときに同僚も誘っていいですか? 実は義昭さんに会わせろってずっと言われていて……」
プライベートでも交流があるくらい仲のいい同僚から、結婚相手をちゃんと紹介しろとずっと催促されていた。ごっこだったこともあって、結婚するまでは義昭のことは一切話していなかったから、急な結婚報告で心配をかけてしまったらしい。本当にちゃんとした相手なのかと幾度も問われて、そのたびに大丈夫だと返していたのだが、奈央が言うだけではどうにも納得してくれないようなので、とうとう義昭に泣きつくことになってしまった。二人の関係がごっこである以上、あまり多くの人と関りを持つのは避けたほうがいいと思っていたのだが致し方ない。
「いいですよ。そんなことで遠慮しないでください」
「だって、紹介する人が増えたら、負担になるじゃないですか。ごっこがばれたらいけないし」
「そんな心配はいりませんよ。大丈夫。僕たちはもうどこからどう見ても普通の夫婦にしか見えません。いつもの二人を見せればいいだけです。ね?」
「うん……ありがとう、義昭さん。でも、無理はしなくていいですからね」
「はい。大丈夫ですよ。奈央さんの同僚に会えるの楽しみにしています」