私の人生を変えてくれた人 〜もし君が生きてたら〜 後編
「下山さん………本当にすみません………盗み聞きしたみたいで………」
「全然大丈夫ですよ
俺じゃ………香音の苦しみ分かってあげられなかったでしょうし………」
「…………ありがとうございます
やっと………香音さんの本心聞けた気がします」
「……その………玲華さんって………………」
「………………全部僕が悪いんです
彼女の異変にも気づけなくて………香音さんの心も………苦しめてる」
「…………山中先生のせいじゃないと思いますよ」
「僕のせいですよ…………彼女と香音さんを近づけたのも僕ですから……………」
「……………教えてもらえませんか?
香音に何があったのか…………」
「……………香音さんの持病はご存じですか?」
「はい……」
「3年前…………香音さんが高校を卒業して……この病院に転院したんです
前のところは小児専門のところだったので」
「そう……でしたね………」
「転院してすぐの頃はちゃんと来てくれてたんです……一人でも……」
「………………」
「でも少しして…………大学で階段から落ちたみたいで……頭を強く打って……運ばれて来たんです」
「えっ…………」
「それで………シャントに異常がみられて………そのまま手術して………無事に終わって………」
「……良かった………」