私の人生を変えてくれた人 〜もし君が生きてたら〜 後編

「よろしくお願いします
 香音さんの笑顔……また見たいですから」

「ですよね」


そんな話をしていると香音が目を覚ました

「あ、香音おはよ」

「…………………………」

「……香音…?」

香音が何も反応してくれない………どうして…………

「大丈夫ですよ
 この薬使うと、目を覚ました時少しの間ボーッとしてしまうので
 少し休めば治るはずですよ」

「なんだ………良かった…………」

「声は聞こえてると思うので話しかけてあげてください
 ………治ったらそこにあるナースコールで呼んでもらえますか?
 そしたら来ますので」

「分かりました」

そして山中先生は診察室を後にした




「香音………頑張ったな
 俺はずっと………ここにいるから」

そう言いながら香音の手を握りしめた

そうすると微かに握りかえしてくれた

「……ありがとな」


それからも一方的に話しかけた












でも、少しして

「…………ゅ…………と…………」

「お、大丈夫か?」

「………ぅ……ん………」

やっと治ったのかな………

「良かった
 じゃあ山中先生呼ぶな」


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