君に抱いた恋心を記憶の中にそっとしまって。


遥陽さんとメッセージのやり取りを初めて数日後。


すっかり週間になってしまったスマホのやり取りは毎日のように続いた。遥陽さんと話していると楽しくてずっとスマホを見ていた。


メッセージのやり取りをたくさんして遥陽さんのことを少しでも知ることができたと思う。


遥陽さんの趣味は体を動かすこと、美味しいものを食べること。たまに本を読んだりするとも言ってたっけ。


そして遥陽さんには妹がいてとても可愛がっていることまで知ることができた。この数日間でグッと距離が縮まった気がする。


まだ画面越しでしか話をしていないのに、友達に慣れた気がした。


『初優ちゃん、お願いがあるんだけど』


そんなある日の夜。


宿題をしながらメッセージのやり取りをしていると、遥陽さんからそんなことを言われた。


私はそのメッセージを呼んで首を傾げる。


遥陽さんからのお願いってなんだろう……。


『どうしたんですか?』
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