完璧美人の私がうっかりスカートを穿き忘れた事がキッカケで恋に落ちた話

2.たまにはいつもと趣向を変えて

「ん、ふ……ぅんっ」

 さっきまで彼が寝ていたからか乱れたままのベッドになだれ込むように二人して横になる。
 くちゅくちゅと深い口付けを交わしながらするりと服の中へ差し込まれた手のひらが私のブラのカップを引き下げて。

「ひ、ゃあん」
「まだ触ってないのに尖ってきてますよ」
「なっ、さ、さっき触られたわよっ」

 くすくすと楽しそうに笑いながら私の乳首を指先でつつかれた。

“またいつものあの意地悪な笑顔してる!”

 こういった状況の時によく彼が見せるその顔は、恋人の特権だと思えば気分は悪くないが、その反面ずっと主導権を取られるということでもあって。

“私だってたまには……っ”

 いつも私から余裕を奪ってばかりの彼へのちょっとした意趣返しとばかりに、無理やりごろりと体勢を変えた。


「美月さん?」
「き、今日は私がシてあげる」
「え」

 自信満々にそう口にしたものの、じわじわと頬が熱くなり大胆なことを言ってしまったと早くも後悔した私は、突然私が馬乗りになったためかきょとんとした顔をする彼から慌てて視線を外した。
 
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