【コミカライズ】「石油王にオレはなる!」 ~極上(プラチナ)御曹司と溺愛出張いってきます!!~
 彼から褒められると、嬉しくなる。「そうですか、良かった」とホッと胸をなでおろすと、社長は私の背中が丸見えになっていることに気がついた。

「これは……肌が見えすぎではないか?」
「ええ、でもセクシーですよ?」

 こんな服を日本で着ることは滅多にない。ラスベガスだからこそ浮かないでいられるのに、社長はどこか不服そうな顔をしている。

「……オレ以外の男に肌をみせるな」
「はい?」

 社長はぐっと眉根を寄せると、後ろに控えていたロベルトに何かを言づける。ロペルトは『はい』と返事をするとすぐに飛び出していった。

「社長? 何か気に入らなかったのですか?」
「いや」

 社長は腕を組みながら沈黙している。きっと、ロベルトが帰ってくるのを待っているのだろう。

「あの、今夜は私、何をすればよろしいですか? カジノに行くのは初めてなので、作法とかわからないのですが」
「君はオレの隣に立っていてくれればいい。……ああ、そうだな。女避けも兼ねて、オレの女ってことで」
「はい? そんな、秘書ですって言えばいいじゃないですか」
「なんだ、不満があるのか?」

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