【コミカライズ】「石油王にオレはなる!」 ~極上(プラチナ)御曹司と溺愛出張いってきます!!~
 オレの女って! そんな誤解されるようなことを言って、万一マスコミにリークしたら面倒なことになる。慌てふためく私を横目に、社長はからかうような口ぶりになった。

「オレは本当にそうしてもいいけどな。……どう?」
「どうって! 社長!」

 私は真っ赤になって口を尖らせた。上司に対して失礼な態度だと思いつつも、二人きりになると途端に砕けた態度になるのは社長の方だ。

 彼の冗談に胸がチクりと痛くなる。プラチナ御曹司と貧乏秘書が、恋人関係になれるわけがない。なっても一瞬で飽きられるのが目に見える。飽きられたら最後、私は仕事を失いかねない。

 私が失業に恐れをなしているにも関わらず、腕を組んだまま社長はくつくつと嬉しそうに笑っていた。するとロベルトがピンクローズのストールを持ってきて、サッと社長に手渡す。

「ゆかり君、これをかけるんだ」

 ラメの織り込まれたストールは、光に反射してキラキラとしている。大判のそれを三角に折ると、ふわりと肩にかけられた。

「これで少しは隠れるかな」
「は、はい」

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