幼なじみが犬になったら、モテ期がきたので抵抗します!
●えぐられて
戸田さんについていくと、実技棟の廊下へと入っていくことになった。
生物室や化学実験室、物理実験室、それぞれの準備室のある1階の階段から、2階へと上がっていく。実技棟では多くの文化部が活動しているはずだ。
いつもこの辺りを通ると、上の階から軽音部のギターやベースの音と、吹奏楽部の金管や木管の音が混じって聞こえるのだ。
今も個別練習の音が少しだけ漏れ聞こえている。
階段を上がり終わり、家庭科室や茶室などの並ぶ廊下を少し行ったところで、戸田さんはある教室の戸を開けた。
そして資料室、とかかれたその部屋の中へと促す。
「お先にどうぞ、本田さん」
「うん」
促されるまま中に入ると、幸太郎を通し、戸田さんは最後に中に入ってきた。
そして、戸田さんは戸を閉めると、後ろ手で鍵をかける。
『え!?』
「え!?」
どうして鍵をかけるの、と思う間もなく、
「ごめんね、本田さん……」
素早く間合いをつめてきた戸田さんに、みぞおちを突かれた。
「ぐ、ぐぇっ!」
今日のわたし、こんなのばっか……。
涙に曇る視界を置き去りにして、わたしは本日二度目の気絶をした。
『ミサキ!』
そんな幸太郎の呼び声を聞きながら。
生物室や化学実験室、物理実験室、それぞれの準備室のある1階の階段から、2階へと上がっていく。実技棟では多くの文化部が活動しているはずだ。
いつもこの辺りを通ると、上の階から軽音部のギターやベースの音と、吹奏楽部の金管や木管の音が混じって聞こえるのだ。
今も個別練習の音が少しだけ漏れ聞こえている。
階段を上がり終わり、家庭科室や茶室などの並ぶ廊下を少し行ったところで、戸田さんはある教室の戸を開けた。
そして資料室、とかかれたその部屋の中へと促す。
「お先にどうぞ、本田さん」
「うん」
促されるまま中に入ると、幸太郎を通し、戸田さんは最後に中に入ってきた。
そして、戸田さんは戸を閉めると、後ろ手で鍵をかける。
『え!?』
「え!?」
どうして鍵をかけるの、と思う間もなく、
「ごめんね、本田さん……」
素早く間合いをつめてきた戸田さんに、みぞおちを突かれた。
「ぐ、ぐぇっ!」
今日のわたし、こんなのばっか……。
涙に曇る視界を置き去りにして、わたしは本日二度目の気絶をした。
『ミサキ!』
そんな幸太郎の呼び声を聞きながら。