幼なじみが犬になったら、モテ期がきたので抵抗します!
●ミミズが空を飛ぶ日
気がついたときには、馬もねずみも蝶々もすでに目を覚ましていて、異種間での会話が繰り広げられていた。
話の内容が干草を食べたいとか、花の蜜が吸いたいとか、美味しい木の実はどこに落ちているのかとか、完全に動物目線のものばかりなので、ちょっと心配になった。
それに、わたしと間違われて、連れ去られてしまった幸太郎のことも気にかかる。
そんなわけで、動物達――本当はわたしの友達だけれど……――の会話に入ろうかどうか迷っていると、
『ここに居たのだな』
どこからか尊厳な声がした。ひじょーに聞き覚えがある。
見ると、ぶにょぶにょした身体を地面にはわせながらミミズがやって来る。
「ミ、ミミズっ!」
わたしは慌てて体を起こした。
「ミミズか。たんぱく源になるだろうか……」
松代君が物欲しげにミミズを見つめながら、じりじりと近づいていく。
『や、やめよ。小さき生き物よ』
「ま、松代君、食べない方が良いと思うよ!?」
元に戻ったときに、色んなことに絶望しそうだ。
「しかし、ミミズならばついでに水分補給も出来そうだ」
そう言って、今にもとびかからんと、松代君が身体を縮めたとき――――
話の内容が干草を食べたいとか、花の蜜が吸いたいとか、美味しい木の実はどこに落ちているのかとか、完全に動物目線のものばかりなので、ちょっと心配になった。
それに、わたしと間違われて、連れ去られてしまった幸太郎のことも気にかかる。
そんなわけで、動物達――本当はわたしの友達だけれど……――の会話に入ろうかどうか迷っていると、
『ここに居たのだな』
どこからか尊厳な声がした。ひじょーに聞き覚えがある。
見ると、ぶにょぶにょした身体を地面にはわせながらミミズがやって来る。
「ミ、ミミズっ!」
わたしは慌てて体を起こした。
「ミミズか。たんぱく源になるだろうか……」
松代君が物欲しげにミミズを見つめながら、じりじりと近づいていく。
『や、やめよ。小さき生き物よ』
「ま、松代君、食べない方が良いと思うよ!?」
元に戻ったときに、色んなことに絶望しそうだ。
「しかし、ミミズならばついでに水分補給も出来そうだ」
そう言って、今にもとびかからんと、松代君が身体を縮めたとき――――