幼なじみが犬になったら、モテ期がきたので抵抗します!
わたしがそんなことを思っている間に、
「名を名乗れ、そこの龍!」
とまほりがなぜかノリノリで龍に声をかけている。
龍はまほりの声を聞き、尻尾で遊ぶのを止め、こちらに顔を向ける。
そして、
『待っていたぞ』
子どものような高い声で龍は言う。
「待ってた……?」
わたしがぼやっとそんな発言をする間にも、
「じゃあ、あなたは、焔生の龍ってことだね」
まほりはそう結論を出してくれた。
『ああ、そうだ。聡明な娘よ』
話し方こそ重々しいものの、声色が軽いので、何だか台詞が決まらない。
「わたし達を待っていたということは……。あなたは、何が起こったのか分かっているということなの?」
戸田さんが慎重な調子でそう言うと、
『そのとおりだ。お前が我の力を使ったことも分かっている』
龍はそう返す。
その言葉に、戸田さんはびくぅっと身体を震わせる。
「ご、ごめんなさい。あのときは、もう無我夢中だったから……」
そう言いながらも、戸田さんのわき腹で拳が握られているのをわたしは見逃さなかった。
臨戦態勢だね……。
「名を名乗れ、そこの龍!」
とまほりがなぜかノリノリで龍に声をかけている。
龍はまほりの声を聞き、尻尾で遊ぶのを止め、こちらに顔を向ける。
そして、
『待っていたぞ』
子どものような高い声で龍は言う。
「待ってた……?」
わたしがぼやっとそんな発言をする間にも、
「じゃあ、あなたは、焔生の龍ってことだね」
まほりはそう結論を出してくれた。
『ああ、そうだ。聡明な娘よ』
話し方こそ重々しいものの、声色が軽いので、何だか台詞が決まらない。
「わたし達を待っていたということは……。あなたは、何が起こったのか分かっているということなの?」
戸田さんが慎重な調子でそう言うと、
『そのとおりだ。お前が我の力を使ったことも分かっている』
龍はそう返す。
その言葉に、戸田さんはびくぅっと身体を震わせる。
「ご、ごめんなさい。あのときは、もう無我夢中だったから……」
そう言いながらも、戸田さんのわき腹で拳が握られているのをわたしは見逃さなかった。
臨戦態勢だね……。