幼なじみが犬になったら、モテ期がきたので抵抗します!
●ちび龍と透明な焔
洞窟の中にひとたび入ると、冷たく湿った空気と青白く光る岩々が迎えてくれた。
先の見えない蛇行した道を奥へ奥へと向かって行く。
その間にも、ひたひたと天井から雫が落ちてきて、腕や頬を濡らす。
そういえば、前に龍にさらわれたときに連れて行かれたのもこんな場所だった。
ひょっとしたら、あれはここだったのかもしれない。
しばらく歩いていくと、ひらけたところに出た。
見覚えのある岩の台座のある広間のような場所だ。
「やっぱり、あの時の場所だ……」
思わず漏れた呟きに、
「か、かわいい……!」
戸田さんの黄色い声が重なった。
「え?」
その視線の先を追うと、広間の端の方でちょろちょろと動く小さな――――
「龍……?」
がいた。
そのピカピカとした濃い緑の鱗につつまれた体躯を見ると、まだ生まれて間もないように見える。
無邪気に自分の尾で遊ぶ姿は、確かに可愛い。
でも、どうしてここに小さな龍がいるのだろう?
焔生の龍のねぐらにいる龍ということは、焔生の龍の関係ある龍かもしくは――――
焔生の龍そのものか、だと思うけれど……。
先の見えない蛇行した道を奥へ奥へと向かって行く。
その間にも、ひたひたと天井から雫が落ちてきて、腕や頬を濡らす。
そういえば、前に龍にさらわれたときに連れて行かれたのもこんな場所だった。
ひょっとしたら、あれはここだったのかもしれない。
しばらく歩いていくと、ひらけたところに出た。
見覚えのある岩の台座のある広間のような場所だ。
「やっぱり、あの時の場所だ……」
思わず漏れた呟きに、
「か、かわいい……!」
戸田さんの黄色い声が重なった。
「え?」
その視線の先を追うと、広間の端の方でちょろちょろと動く小さな――――
「龍……?」
がいた。
そのピカピカとした濃い緑の鱗につつまれた体躯を見ると、まだ生まれて間もないように見える。
無邪気に自分の尾で遊ぶ姿は、確かに可愛い。
でも、どうしてここに小さな龍がいるのだろう?
焔生の龍のねぐらにいる龍ということは、焔生の龍の関係ある龍かもしくは――――
焔生の龍そのものか、だと思うけれど……。