ギャルゲーオタクの幼なじみとほんの少し大人になれました
「か、勝手に私の部屋の粗さがししないで!」


私は、恥ずかしくなってバッ!と黒炎君から、その本をとった。

そりゃあ大学生ともなれば、そういう系の漫画の一冊や二冊持ってるし、読んでるもの……だよね?


「ごめん。でも、朱里がこういうの読むのが意外すぎて、ちょっと、な」


黒炎君が凄く真っ赤になってる。


可愛い……じゃなくて!

これが今どきの草食系男子か。


本当に草でも食べてるの?って聞きたくなるくらい純粋すぎない!?


「黒炎君は大学生なんだし、R指定もののゲームとかしないの?」


「俺はストーリーとイラスト重視だから。それに、そういうゲームってストーリー性とかなくて、ただエッチするだけの内容だろ?」


「……」


ごもっともの意見で何も言えない。


というか、純粋無垢な黒炎君から、まさか「えっち」なんて言葉が聞けるなんて思ってもいませんでしたよ。

やっぱり大人になったんだなぁーって実感する。
< 3 / 10 >

この作品をシェア

pagetop