アラ還は、もう恋しちゃだめなんですか?
ドラマや小説とかでは知っていたけど、初めてのコンシェルジュ付きの高層高級マンション。
「五十嵐様、お帰りなさいませ。」
恭しく挨拶され、みんなの名前覚えてるんだ、すごいなぁ、と当たり前のことに感心する。

部屋に入ると、
リビングだけで何畳あるんだと思う。
ここを一人で住んでるんだろうか?
「掛けて待ってて。」
ソファーに掛けるとすんごく沈む。ここでも熟睡できるくらいゆったりしている。
そこにいつの間にか着替えて戻ってきた先生が、
「えっ!」
私の膝を枕にして…寝た。
これはドキドキではなく、きっと私の太ももの安定感が良かったような気がする。
疲れてるんだな…。

ピンコン。ピンコン。
テーブルの上の先生のスマホの受信音。

環:今日うちに来るんでしょ。 その前に何かご馳走して。
(今どこ?と猫がキョロキョロしてるのスタンプと一緒に) 

郁(かおる):今日は泊まるんだよね。 夕飯いるなら連絡ちょうだい。
ちなみに主人の学会泊まりなの知ってるよね。

ほら、やっぱりもてるんだ。
仮っていうのは母親除けってとこかな?
でもこれは仮ではなく偽物だ。
でも私も利用しているんだし、おあいこ。
早く分かって良かったな。
納得した。

ピンコン。
陽子:来週でも時間取れませんか。話したいことがあります。

それにしてもたくさんいるなぁ。
どの人が本命か?それとも全員セフレ?
忙しいのに大変だね。
もともと緊張はしてなかったかど、なんだか急に力が抜けて眠くなってきた。
若干寝不足気味の私を先生が無意識だろうけど抱きしめていたからか安心して眠りについた。

どれくらい寝たのか膝の上でもぞもぞ動いた先生のおかげで目が覚めた。
何慌ててるんだろ。
とりあえずシャワーを浴びてくると言って部屋から出て行った姿を見送り、誰に会いに行くのか判んないけどとにかく忙しそうだし今日は帰ることにしよう。
仮は仮らしく。

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