柚菜〜初恋編〜
教室に入り、自分の席を探す


貴洋「あっ柚菜おはよう!ここだよ席」


隣の机を叩く貴洋


柚菜「おはよう〜隣なんだ」


席に座り机を見る



沢山落書きがされている


〔柚菜早く学校に来い〜! さみしいー! 柚好きー〕


貴洋「すごい愛されてるな」


柚菜「なにこの絵」


よくわからないキャラクター


貴洋「キャラクター?クマ?よくわかんない」


柚菜「あっ」


机の端に、見覚えのあるYの文字


貴洋「なに?」


柚菜は、指でYをなぞる


貴洋「いつの間に彫ったの?」


柚菜「違うよ!私が彫ったんじゃない!」


ちょうど雄太が登校してきて、目が合う



胸が高鳴る


久々の感覚に少し戸惑い、目をそらす柚菜



夏美「やっときたー!柚ー」


後ろから夏美に抱きつかれる


柚菜「夏美も同じクラスなんだ!嬉しい〜」


夏美は、ニコニコしながら、後ろの席に座る


柚菜「え?もしかして?」


夏美「そうでーす!」


久々の学校は、とにかく楽しかった


別に家にいたり、友達と遊んだりしていた事が楽しくなかったわけではなく、やっぱり学校は楽しい



先生達は、柚菜を見るたびに驚き、話かけてきた


「高瀬さん久しぶりね〜元気だったの?」
「高瀬〜先生の授業を受けてくれるのかー?」
「やっと顔が見れたよ〜」


久々の学校は、とても新鮮だった






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