「みんなで幸せになると良いよ。」
『わかりました。私の知りうる限りの情報はお教えします。代わりに私にも。』


「…?…佐紀さんに何をすればいいん?」


『私にも野田のことを教えてください。生きてたときの、大学に居たときの野田のこと。』


あまり聞かせてもいい気分のしないような内容の話しかないけど、僕もヒイラギも佐紀ちゃんへの気遣いより

『野田の死の真相』が勝った。


「うん、知ってる範囲でね。」


交渉成立。




佐紀ちゃんは咳払いをひとつ、話はじめた。
< 120 / 266 >

この作品をシェア

pagetop