「みんなで幸せになると良いよ。」
『で?どうやった?ドキドキした?ときめいた?』

明らかに馬鹿にした態度で肩を体にぶつけてくる。

『抱きしめたい…いっそ、いっそ抱きたい!!とか思ったやろ!?』

小悪魔 < 悪魔 < ヒイラギ

「なに言うとん?アホやな。」

けど、正直図星だった。

『まぁ、これ以上迫ってくるとあたしのキャリアが物言うから。』

空手。というより、格闘技全般。

体脂肪率12パーセントの体で筋肉のない僕の体。
瓦や板よりも割りやすいかもしれないし、
明らかにバットよりは簡単に折れる。

「大丈夫、安心して。今日あれもってないし。」

『あれ…?あぁ、そういうとこは紳士やね。』

阿呆やねって二人で笑う。

『にしても、きれいな夕焼け。また、見たいな。』

静かな波。

遠い目。

心の声。

やさしい顔の感じ。

泣きたくなるくらいきれいで

このアングル

目に焼き付けとこって決めた。
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