「みんなで幸せになると良いよ。」
別れはすぐやってきて少し淋しいなと思ったとき、


「これから辛いことがあっても自分を安売りすんのは違うねんよ。お嬢。」


と言った。


『うるさい、わかってるし。』と面度臭そうにいった。女として興味を持たれてないといったショックも織り交じってたわ。したいわけじゃないけど、覚悟した分なんか拍子抜けで。だから『うるさい、わかってるし。』って言ったの。


次の瞬間、

頬にパシッとおっさんの掌があたった。

痛くなかった。
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