「みんなで幸せになると良いよ。」
君は椿さんのことをあまり話さんかったね。

ごめん、黙ってたけど実は君が居なくなったあと椿さんと会った。

本当に偶然やった。

友達がキャンプに行こうってあたしを誘ったの。

野田さんが死ぬ少し前のことだった。

そのキャンプは女の子だけで行ったんやけど、

道に迷ったあたしたちは取り敢えず駅を目指した。

あたしたちの住む街より遥かに田舎で何もない

「街」より「町」って表記が正しいと思われるようなとこ。

緑が多くて、隣の家までの距離が少しある、そんな町やった。
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