「みんなで幸せになると良いよ。」
30分ほど部屋の隅でパソコンを打つ婦警と2人きりになる。

会話もなく待っていると、

「お帰りいただいて結構です。ご協力感謝します。」

と軽く会釈した。

納得がいかずに何があったのか問い詰めると、

「前日の夜、本人が自殺予告しに地元の警察に来た」と。

対応した警察は相手にせず帰したそうだ。

遺書と「今日起こるであろうこと」を事細かに書かれたシナリオを置いて。

「なんで、ここまで読んでるんよ…。」

不器用なヒイラギはそこまで椿と僕のことを思ってくれてた。




そう思うと、僕は駄目になる。





前も、上も見れなくなった。
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