小児科医が甘え下手な看護師に愛を教えました
「座ってて。準備するから」

「はい」

「よし、消毒からやろうか、手出して」

私は恐る恐る手を出した。
「消毒するよ、少ししみるねー。……って、体のけぞらないの!こわいの?」

ちょっと、子供相手の口調になっているのは気のせいだろうか?

「いや、こわく…ないです。ちょっと体が勝手に反応しただけです」

「ふふっ、そお?はい、じゃあやるよ」

「ッ……、」
松崎先生が処置がうまいので痛くないとかちょっと願ってたら普通に痛かった。

「頑張ったね。う〜ん、血止まらないね。貧血ぎみ?」

「いや、じゃっかん?」

「じゃあ、少し様子見ようか。

ほら、真相ききたいし?」

やっぱバレてたか。

「話すこともないんですけど、簡単に言えば人間関係なので大丈夫です。まだ想定内なので。
そろそろ反撃に出ようかとは思ってますが」

「まぁね、うん、でも、いや、うん。別にね、反撃に出ることは何も言わない。でも、それをすることによって立花が傷つくなら許さないよ」

「…どうして?そうなるんですか?まさか…原因を知ってるんですか?」


「言うなっていわれてるけどね、南ちゃんから聞いたの。立花が嫌がらせに合ってるかもって。それに、原因は俺と組んだことっぽいし…だから怪我とかし始めても葵は隠すから、見張っといてくださいってね」

「みなみ…」
心配してくれていたんだ。

「でも、一応反発したんだよ?彼女は俺にその事実を伝えてくれると思うよって」

おっと?風向きが変わってきた。

「そしたら、南ちゃんが絶対に葵は言わないって言い返されちゃった。まぁ、実際そうだったけど。伝えてほしかったな〜俺には」

「いや、それとこれは別の話で…その…巻き込みたくなかったし…女の闘いだし」

とゴニョゴニョ私はつぶやく。

フワッと頬を手で包まれた。

「じゃあ、怪我したら絶対俺のところに来てね。隠すなよ」

頭をポンポンとされた。

え、あたま。

やっぱり、イケメンだとこの辺のスキルが違う気がする。こういうことするからその気になる人がいるんだろうけど。

ん?

じゃあ、自業自得じゃない?

私の中で腑に落ちる。

それと同時に怒りの矢が少しずつ目の前の男に向かう。

「痛い?」

なにが痛い?だ、この色男。

いやいや、さすがに犯罪級の悪さをしてはいけないことは大人なら判断できるはずだ。


「大丈夫です。ありがとうございました」
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