タオル係の、独占欲。(短)

息を吐き出しすぎて、若干酸欠になっていたけど……でも、人の事を心配している場合じゃない。


なぜなら、



「……ふへ?」



私はビックリしすぎて、この三十秒間。息をするのを忘れていたからだ。



「ちょ、なに。その間」

「いや……、だって……えぇ?」



さっき緒都くんは、私のことをなんて言った?

聞き間違いじゃなければ「独占したい」って言った?



「私を、独り占めしたいって……そういう事ですか?」

「な、なんでわざわざ噛み砕くかなぁ。そして声に出すかなぁ、この子は……」



頭痛がするのか、緒都くんは頭に手を置いて、小さく首を振った。

すると、そんな彼の手に、ぽつんと。小さな雨粒が乗る。
< 52 / 72 >

この作品をシェア

pagetop