茨の蕾は綻び溢れる〜クールな同期はいばら姫を離さない〜
★R18
「……っ! ふ……ああっ……」

耳元のリップ音で背筋がゾクゾクしたかと思えば、彼の手が首筋を、鎖骨を滑る感触に翻弄されて彼のシャツを握る手に力がこもる。そのままだと首筋にキスが降りてくると予想した彼女は、彼のシャツのボタンを一つづつゆっくりと外していった。彼の割れた腹筋が顕になり、百子はそこにそっと手を這わす。熱くしっとりとしていて、それでいて硬い感触を楽しみにながら、段々と胸筋へと指を滑らせる。そして指が彼の胸筋の中心を掠めると、陽翔が押し殺したような声を出した。

(東雲くん、ここが好きなのね)

それに気分を良くした百子は、色づいて固くなったそれの周りを指でなぞったり、そっと突いたり、軽くつまんだり指の腹で優しく撫で回した。

「くっ……こら、百子……!」

咎めるような彼の低い声がしたが、百子はそれに構わずにそっと胸筋の中心に舌を這わせ、軽く口をすぼめて舌先で弄んだ。

「……百子! やめっ……くそっ……!」

百子の愛撫に、陽翔は声を押し殺すことができずに低く呻く。百子の舌や指が胸の頂点に触れるとピリリと痺れて、その甘い刺激を逃さんと体が僅かに跳ねるのだ。陽翔自身は胸の頂点を弄られるのに弱くない筈なのだが、百子が緩急をつけて吸ったり、口づけしていないもう一つの胸の頂点をフェザータッチで弄ぶものだから吐息混じりの快楽が喉から滑り出てくる。

「どこで、覚えたんだよ……それ……」

悔し紛れに陽翔がそう言うものだから、百子は軽く彼の実を吸ってから口を離す。

「あら、東雲くんが教えてくれたじゃない」

くすくすと笑いながら、艶やかに彼女は口にする。彼女の唇は彼女自身の唾液に塗れており、艶を帯びて緩く弧を描いた。

「……そうか、俺の真似をしたのか。悪い気はしないな」

陽翔は彼女の言葉に気分を高揚させ、何かを言おうとした彼女の口を唇で塞ぎ、シャツを脱ぎ捨てて百子を抱き締め、唇を貪った。唾液の絡む小さな水音が頭蓋に響くのは何とも心地が良いものだ。彼女の手が彼の背中に回り、脇腹を這う指先を感じながら彼はブラジャーのホックを片手で外し、少しだけ体を離してそれを取り去る。解放された双丘がふるりと姿を現し、双丘のてっぺんはまるで陽翔を誘うように濃く色づいていた。

「それなら俺も遠慮なくいただこうか」

陽翔は吸い寄せられるように彼女の胸に顔を埋めた。
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