契約婚初夜、冷徹警視正の激愛が溢れて抗えない
「嘘じゃない」
 彼は甘い声で告げると、再びキスをしながら私をベッドに寝かせ、自分が着ていたバスローブを脱ぎ捨てた。
 均整の取れたその身体を見て、ゴクッと唾を飲み込む。
 スリムながらもほどよく筋肉がついているボクサー体型。普段鍛えているせいか腹筋も割れている。あまりに美しくて目に眩しい。
 その身体に見惚れていたら、彼が私のバスローブの紐を外して、首筋から鎖骨へと唇を這わせてきた。
「あ……ん」
 思わず艶っぽい声が出て自分でも驚いていると、マジシャンじゃないかと思うくらい素早い動きで、彼が私のブラを取り去った。
 とっさに胸を隠そうとする私の手を、彼が掴んで阻止する。
「どうして隠す?」
「恥ずかしくて……心臓がおかしくなりそうです」
 身体をもじもじさせながら伝えると、彼が小さく笑った。
「綺麗なんだから隠さなくていい。それに、俺も心臓がバクバクしてる」
「嘘ですよ。そんなの」

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