契約婚初夜、冷徹警視正の激愛が溢れて抗えない
「そうなんです。柊吾さんが、私の推しの九条斗真さまにそっくりだったのでビックリしました。斗真さまも柊吾さんと同じ警視正なんですよ」
 少し興奮気味に語れば、彼がその秀麗な顔を私に近づけてにっこりと微笑んだ。
「僕と結婚したら、推しに似たこの顔を毎日見られますよ」
 それは私にとっては大好きないちごのショートケーキよりも甘い誘惑。
 この完璧なまでに整った顔を毎日? うん、うん、とってもいいお話だと思う。
 それになにより、彼と結婚すれば、家族も幼馴染も安心する。ああ、なんて素晴らしいの。
 彼の言葉で心が決まった。
 初対面なのにこんなにお話もできているんだもの。彼を逃したら、私はもう永遠に結婚できないだろう。そしたら、両親や幼馴染のお荷物にずっとなってしまう。
 こうして一時間以上も抵抗なく異性といられるのは、私にとって奇跡だ。
 今まで異性でちゃんと会話ができる人なんて、父と、兄弟同然に育った幼馴染しかいなかった。きっとこれは神さまが私にくれたチャンス――。
「柊吾さんと結婚します!」
 
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