契約婚初夜、冷徹警視正の激愛が溢れて抗えない
 今、私の瞳に映っているあなた――。
 彼と契約結婚をした時は、こんなにも好きになるなんて思ってもみなかった。

 遡ること十二月初旬――。
「今日の映画、よかったですね~。斗真さまがすごくカッコよかった〜。入場特典の斗真さまストラップもゲットできましたよ〜」
 映画館でゲットしたストラップを手にしながら、推し活仲間の華子さんに目を向けにっこりする。
 今日はこの冬一番の寒さだと天気予報で言っていたけれど、映画に満足している私の心はとても温かい。
「ホントね。断崖絶壁でのシーンでは落ちるんじゃないかと思ってドキドキしたわ~。あそこに聖地巡礼に行くのもいいわね」
 華子さんが胸に手を当てながら興奮気味に言う。
 私と華子さんがいるのは、映画館の近くにあるカフェ。私の好きなアニメ映画『クールに事件を解決します』の鑑賞後に、ふたりでコーヒーを飲みながら推しメンに浸っている。
 アニメの主人公の九条斗真さまが私たちのいち推し。
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