だから聖女はいなくなった
 国王は荒れていく国を嘆き、床に臥せるようになる。

 混乱のなか、レオンクル王国の新たな国王になったのはキンバリーである。そして彼の隣に立つのは、彼が最も信頼している弟のサディアス。
 彼らは、ラティアーナとの約束をしっかりと心に刻み、すべてを受け止める覚悟を決めた。
 竜を殺した事実、国を背負う責任。これらから逃げることは許されない。

 ただ残念なことに、キンバリーの隣にアイニスの姿はなかった。


【だから聖女はいなくなった:完】
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