だから聖女はいなくなった
「身体が、貧相だからだ……」
やはりそれが理由だったのか。
何をどう言葉にしたらいいのか、サディアスは悩んだ。口元を押さえてみたり、視線を外してみたり、そうやって意味のない動きをした挙句、やはり白磁のカップに手を伸ばした。
あたたかな液体が喉を通り過ぎていく感覚に、頭の中もすっきりとしていく。
「まぁ、兄上も僕も男ですから。そういった女性の容姿に関心を持つのはわからなくもないですが……。ですが、ラティアーナ様の身体が貧相というのは、どういった意味で言っているのですか?」
キンバリーはこめかみを震わせる。
「お前は、あれを見て何も思わなかったのか? あの身体では本当に子が望めるのかと不安になるだろう? 他の女性と比べても、細すぎるだろう? それに、いつも顔色が悪かった……」
てっきり女性の象徴の大きさや柔らかさを強調されるのかと思っていた。だが、キンバリーは違うことを言いたいらしい。
やはりそれが理由だったのか。
何をどう言葉にしたらいいのか、サディアスは悩んだ。口元を押さえてみたり、視線を外してみたり、そうやって意味のない動きをした挙句、やはり白磁のカップに手を伸ばした。
あたたかな液体が喉を通り過ぎていく感覚に、頭の中もすっきりとしていく。
「まぁ、兄上も僕も男ですから。そういった女性の容姿に関心を持つのはわからなくもないですが……。ですが、ラティアーナ様の身体が貧相というのは、どういった意味で言っているのですか?」
キンバリーはこめかみを震わせる。
「お前は、あれを見て何も思わなかったのか? あの身体では本当に子が望めるのかと不安になるだろう? 他の女性と比べても、細すぎるだろう? それに、いつも顔色が悪かった……」
てっきり女性の象徴の大きさや柔らかさを強調されるのかと思っていた。だが、キンバリーは違うことを言いたいらしい。